メルカリと小説市場の意外な関係性

メルカリで回る本たち 最近、私は読んだ本を次々とメルカリで売り払っている。 本屋で新刊を見つけるとすぐに買い、一気に読み、そしてメルカリに出品。このサイクルはもはや習慣になりつつある。手元に残るのは全体の1割未満。つまり、「何度でも読みたい」と思う本だけが残る。 この事実に気づいた時、自分でも驚いた。「一度読んで手放す本がほとんど」ということに。さらに驚くのは、小説の類は販売から価値が急激に落ちることだ。新刊を発売直後に読んでも、メルカリに出すときにはすでに価格を数割引きしないと売れない。このスピード感には、出版業界の事情が絡んでいるのだろうか? 「Kindle Paperwhite」 紙の本をメルカリで手放しても、デジタルで新しい本を楽しめる。持ち運びも便利で読書の幅が広がる。 小説の価値の短命化 小説市場は、まるで雑誌のように「鮮度」が求められているのかもしれない。雑誌がかつて娯楽の王者だった時代、情報の旬は短かった。そして今、小説がその役割を担いつつあるように感じる。 雑誌は消費者の生活リズムに寄り添って情報を提供していたが、SNSや動画配信サービスが主流になった現在、そのニーズは小説に形を変えたのではないか。新刊小説も、消費者の生活に「一瞬の彩り」を提供する役割に移行している。結果として、次々と新作を生み出さなければいけない作家たち。これは「消費者側優位のエンタメ市場」の縮図そのものではないだろうか? 「ブックスタンド」 …

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エンタメ化する東京都知事選、民主主義の行方は?

東京都知事選が終わった。結果は各メディアが報じているのでここでは割愛する。 しかし、今回の選挙を振り返ると、目に見えて浮かび上がるのは「エンタメ化」の傾向だ。そして、その根底には「ルールハック」という現象が潜んでいるように思える。 選挙というゲームの変質 従来の選挙といえば、候補者が政策を訴え、有権者がそれを比較して投票する。単純明快だ。しかし、今回の選挙では、どうも「本来の政治的意義」以外の目的でこの場を利用しようとする動きが目立った。 SNSを活用して注目を集めることだけを目的とする人、政策というより話題性で注目を集めようとする人。選挙という民主主義の根幹が、ある種「アテンションエコノミー」の一部として機能しているように見える。 これが良いのか悪いのかは一概には言えない。だが、有権者として感じるのは、選挙が「政治活動」というよりも「イベント」のようになってきたという違和感だ。 「アテンションエコノミー入門(書籍)」 選挙における話題性やSNSの影響を理解するための一冊。現代の情報戦略の本質に迫る。 エンタメ化の裏側とデジタルの功罪 特に今回の選挙では、Webやデジタルの力が大いに活用された。データ分析やリアルタイムの意見収集、SNSでの拡散力。これらの技術が選挙をわかりやすくするどころか、逆に「見世物」としての色を強調してしまった側面もある。 民主主義は本来、有権者一人ひとりが自分の意志を反映させるシステムだ。そ…

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キーボードの魅力と脆さ:お気に入りを長持ちさせるための工夫と修理法

「キーボードって、改めて見ると不思議な形だな…」なんて思ったこと、ありませんか? 毎日何気なく使っているけれど、その設計に注目すると、非常に興味深い。指で打ち込む文字ごとに平らな小さな板が貼り付けられて、それぞれ独立して押下できるこの仕組み、よく考えたな、と思う瞬間です。 しかし、その魅力と共にやってくるのが「安物キーボードの宿命」。特に安価なものほど、キーが剥がれるなどの不具合がついてきますよね。一度でもキーが剥がれると、使用感がガタ落ち。全体的に実用的な価値も下がってしまいます。この点で「頑健さ」を求められるキーボードですが、どうしても安価なものではそこまでの耐久性がないのが現実。 キーボード修理キット - キーが剥がれてしまった場合、交換用のキーキャップやクリーニングツールをセットにした修理キットが便利 お気に入りのキーボードでも… それでも、安物だからこそ「お気に入り」のキーボードがあるんです。軽くて、形がしっくりきて、そして何よりお手頃価格。持ち運びやすさも大きな魅力です。 でも、携帯用という特性上、使い込むうちにどうしても壊れやすい。キーが剥がれたり、押しても反応しなかったり… でも、使い慣れたキーボードだからこそ、直したいという気持ちが湧いてきます。 X9 Performance バックライト付き大型プリントキーボード - 視認性が高いので、高齢者や視覚障害の方にも優しい設計。バックライト付きで、どんな環境でも快適にタイピング…

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ハンディファン現象:暑さ対策を超えた新たな夏の文化

夏の東京はいつも突然やってくる。ジリジリと焼ける日差し、ムワッとした空気。それに呼応するように、街中で見る光景に変化がある。特に目につくのが、女性たちが手に持つ小さなハンディファン。この光景、いつからこんなに日常的になったのだろうか? 女性とハンディファンの関係:ただの暑さ対策だけではない? 冷静に考えれば、ハンディファンは単なる道具のはずだ。しかし、これを持つ人々、特に女性たちが圧倒的多数という事実は見逃せない。 「暑がりだから?」「汗でメイクが崩れるのを防ぐため?」そんな疑問が浮かぶ。実際、女性たちのメイクは夏の敵である汗と戦い続ける存在。それを少しでも軽減しようという合理的な選択肢が、この小型扇風機なのだろう。 だが、中高生の女子たちまで手にしているのを見ると、また違った要因が浮かび上がる。友人に聞いてみると、「今の若い子たちは中高生でもメイクをするよ」との返答が。時代の変化がこの小道具の普及を支えているのかもしれない。 ハンディファンのデザイン:実用性だけでない魅力 今のハンディファンは、機能性はもちろんだが、デザイン性が非常に高い。シンプルなモノトーンからカラフルなもの、ポップなデザインまで、ファッションの一部として持ち歩ける。たとえ暑さ対策が目的でも、見た目で「映える」ことが求められる時代だ。 さらに、風量調節や静音性、充電式の利便性といった機能面も充実している。オフィスでも気軽に使えたり、ストラップ付きで首から下げられたりと、使い…

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美人と晩酌、そして私たちの日常

美人が黙々と晩酌をするだけで、なぜこんなにも人を惹きつけるのか? 答えは明白だ。それは、"食べる"、"飲む"という行為が、人間の根源的な行動だからだ。そして、それを描くドラマ『晩酌の流儀』が時代の波に乗ったのは当然の流れとも言える。 「晩酌」を切り取るだけで心を動かす、そんな時代 栗山千明が演じる伊澤美幸は、仕事終わりに自宅で晩酌を楽しむ37歳の独身女性。この設定だけで、「なんて普通!」と思う人もいるだろう。でも、普通だからこそ、多くの人の心に刺さるのだ。 コロナ禍で外食が難しくなった時代、自宅で過ごす時間が増えた。そんな中で、自宅の「晩酌」が一日の締めくくりとして脚光を浴びるようになった。美味しい料理とお酒があれば、それだけで何か満たされる感覚がある。それを、栗山千明という“生活感のある美人”が演じるから、なおさらリアルで共感を呼ぶ。 美人が食べるだけで成り立つ物語の妙 栗山千明は、若い頃の“尖った美人”から、今や“親しみやすい美人”へと進化した。そんな彼女が演じる主人公が料理をして晩酌を楽しむ姿は、視聴者に「自分もこんな時間を過ごしたい」と思わせる力がある。 さらに考えさせられるのが、「食事する美人が絵になるなら、美男子でも同じでは?」という点だ。美男子がステーキを頬張るだけでドラマになる時代が来てもおかしくない。結局、誰もが共感する“食”という行為があれば、どんな映像でも物語になり得るのだ。 人間は結局、食べることでつながる …

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ナンバーワンの呪縛:競争社会の光と影

ナンバーワンになれ」と言われると、人はどうしても心のどこかで身構えてしまうものだ。 これはスポーツでも勉強でも同じだろう。親や先生から与えられる課題に向き合い、工夫を凝らし、自分なりのやり方で挑む。そのプロセスそのものは尊い。けれど、競争が激化し、目標が「地域ナンバーワン」から「世界ナンバーワン」へと膨らんだとき、勝負の仕方が変わってくる。 「何で勝負するのか」という問いが、競争社会の中で重要な鍵となる。それは単なる興味や好き嫌いを超えた、もっと大局的な戦略性が求められる時代だ。 勝負の選び方が勝敗を決める 情報が溢れる現代、どこで戦うかを誤ると、勝ち目はほとんどないと言っても過言ではない。適切な競争フィールドを選び、持てるリソースを最大限活かせる分野で戦う。それが現代の「ナンバーワン」戦略だ。 たとえば、あなたが100メートル走で地域ナンバーワンを目指しているとしよう。しかし、競合が強すぎると分かったら?そのまま走り続けるか、それとも競歩やトライアスロンに転向して、自分の強みを活かせる環境を探すか。 ここで重要なのは、「好きかどうか」ではなく、「勝てるかどうか」だ。人は勝利の先に喜びを見出すことが多い。だからこそ、最初の段階では感情を押し殺し、冷静に判断する必要がある。 合理的な選択のその先に とはいえ、この「合理性の極み」にも心の引っかかりが残るものだ。「好きなことで勝負できないのは、本当に幸せなのか?」という問いが頭をよぎる。さ…

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若者たちよ、会社の飲み会が好きになったのか?

かつては「絶対イヤ」と嫌われた、会社の飲み会や勤務外イベント。それが最近になって、復活の兆しを見せている。しかも、その原動力となっているのが、コロナ禍以降に社会人となった若者たちだというから驚きだ。 かつては「給料も出ないのに」「わざわざ会社の人とプライベートまで過ごすなんて」という声が支配的だった。だから多くの日本企業は、飲み会やイベントを縮小してきた。しかし、コロナ禍を経た今、状況が一変している。 若者たちが飲み会を求める理由 若手社員たちが「イベントや飲み会が欲しい」と言い始めた背景には、コロナ禍での特異な経験があると考えられる。 1. 孤独を恐れる新入社員たち リモートワークが常態化し、コロナ禍での大学生活もオンライン中心だった世代は、社会人になってからも人間関係を築く機会が少なかった。そもそも「同期飲み」や「部活の飲み会」といった経験すら希薄だ。そのため、会社内でのつながりが、貴重なコミュニティ形成の場となっている。 2. 成果主義への不安 若者たちは仕事の成果で評価されることへの自信が薄いようだ。だからこそ、同僚とのつながりを強化し、「仲間の助け」を得られる環境を求めるのだろう。飲み会やイベントは、単なる楽しみ以上に、精神的なセーフティネットとして機能しているのかもしれない。 飲み会復活の功罪 しかし、ここで考えるべきは、こうした飲み会文化が本当に全員にとって有益なのかという点だ。 メリット - 部署を超えたコミ…

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ルーチンワーク地獄から抜け出せ!現場社員の悲哀と自衛のススメ

1. 社内ルーチンが「コロコロ変わる」現実 社内ルールや作業手順が「ちょっとした変更」として頻繁に変わる光景を見たことがないだろうか。 会社側は「これくらい簡単だよね」と軽く考えがちだが、現場社員にとっては無視できない負担となる。しかも、情報システム部門は「システム化するほどではない」と判断し、人力での対応を現場に押し付ける。これが、現代企業における「ルーチンワーク地獄」の始まりである。 こうした状況は、小さな水滴が大きな石を穿つように、日々の業務にじわじわとストレスを蓄積させる。単純な作業でも、頻度が増えれば負担が倍増するのだ。 2. 労働負荷の増大と社員の耐久限界 「働き方改革」の名のもとに、企業は短時間でより高い成果を求める時代になった。 その結果、社員一人あたりの時間単位労働負荷が増加している。さらに、人員不足や退職者の発生により、他人の仕事を引き継ぐことも頻発する。これが、俗に言う「業務のしわ寄せ」だ。 特に、頻繁に変更されるルーチンワークを手動で行わなければならない場合、負担はさらに増大する。大した作業ではないように見えても、これが日常的に繰り返されると、社員は「もう無理だ!」と叫びたくなる瞬間が訪れる。 3. 現場社員の自衛策:自動化で戦う時代 このような状況でサバイバルするには、現場社員自身が「自動化」という武器を手にする必要がある。休憩時間や業務の合間に作業プロセスを整理し、自分で効率化ツールを作成することで負…

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重いバッグを軽くしたい!サバイバル術で仕事効率化を狙え

1. 通勤バッグは「現代の甲冑」 仕事に必要なバッグ、あなたは日々その重さを感じたことがあるだろうか? 持ち物を減らしているつもりでも、気づけばパンパンに膨れ上がるバッグ。その存在感たるや、まるで「重装甲の戦士」だ。PCやタブレットという最重要アイテムは当然手放せないが、その他の荷物も不思議と増殖する。この重さ、一体どうすれば解決できるのか? 2. 紙の書類、あなたのバッグの「死角」かも まず目を向けるべきは、バッグの底に潜む紙の書類だ。 - 打ち合わせのたびに入れた資料が、次の会議でもその次の会議でもそのままになっている。 - 「これは後で整理しよう」と思いつつ、気づけば「書類の束」が形成される。 解決策はシンプルだ。会議後すぐにスキャンしてデジタル化、原本は迷わず処分。クラウドに保存すれば、紙が減るだけでなくバッグのスペースも開放される。 3. コード類の罠:便利さの裏に潜む無駄 バッグの重さを支えている大物、変換コードたち。USB-C、HDMI、Ethernet・・・「何かあったときのために」と詰め込むが、その「何か」は一体いつ訪れるのだろうか? 使った覚えがないコードは即削減対象!必要なコードを1本か2本厳選し、ポーチにまとめるだけで見違えるほど軽くなる。 4. 歯磨きセットのミニマル化:旅する歯磨き職人を目指せ 通勤バッグに潜む「歯磨きセット問題」。必要な歯ブラシ、歯磨き粉、コップ以外に、なぜか入っている歯間ブラ…

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始球式って本当に必要?プロ野球の「不思議儀式」を深掘りしてみた

1. 始球式の正体:プロ野球のもう一つの風物詩 プロ野球といえば、試合の興奮、選手たちの熱い戦い。しかし、試合前の儀式「始球式」をご存じだろうか。芸能人や著名人がマウンドに立ち、キャッチャーに向かって一球投げるというものだ。これが毎試合、淡々と行われているらしい。 ところが、この始球式、いざ考えてみると疑問が噴出する。「誰が投げるの?」「どうやって決めてるの?」そして最大の疑問、「これ、本当に必要?」 2. 始球式を楽しむ人っているの? ネットニュースを見れば、「◯◯さんが始球式に登場!」という記事がちらほら。特に若手女優やモデルの名前が並ぶことが多い。しかし、ここで一つの疑問が浮かぶ。 始球式って、誰のためのものなの? - ファンのため?けど、試合そのものが楽しみなはず。 - スポンサーのため?まあ、ビジネスの匂いがプンプンする。 - 始球式を担当した芸能人のため?正直、これが一番有力そう。 特に、新人芸能人やモデルの卵が登場する始球式を見ると、「売り出し戦略」という裏事情が透けて見える。これを楽しみにしているファンがどれほどいるのか、甚だ疑問だ。 グローブ型ペンケース 野球ファン必見!リアルなグローブデザインのペンケースで、日常にちょっとした遊び心をプラス。 3. 始球式を担当する基準とは? 「なぜこの人が?」と首をかしげたくなる人選も珍しくない始球式。著名人やスポーツ選手なら納得できるものの、野球に無縁な人…

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