朝の情報番組「おはリナ!」で、ユニークな特集が紹介されました。TOKYO MXの曹蒙記者が「TOKYO LENS」のコーナーで取材したのは、渋谷の「トイレツアー」。このツアーでは、渋谷区内にある17カ所の公共トイレを巡ります。
驚くのは、そのトイレのデザインです。世界的な建築家やデザイナーが手がけた施設ばかり。例えば、カラフルで透明なトイレや、音声でドアを開閉できるトイレ。見た目も機能も、他では見られないものばかりです。
ツアーに参加した外国人たちは大興奮。「日本のトイレのレベルが高すぎる!」という声が多く聞かれました。特に、多機能トイレやベビーチェアの設置、多様なピクトグラムに感動した人が多かったようです。一見すると日常的なトイレですが、そこに詰め込まれた工夫や美意識が「特別な体験」になっているのです。
しかし、ふと思うのです。ここまでトイレにこだわる国は、世界中でも珍しいのではないかと。日本人にとって、トイレはただの設備ではありません。清潔さや快適さを求める文化の象徴でもあります。それが外国人の目には、驚きや感動として映るのでしょう。
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日本人の「こだわり文化」とは何か?
トイレに限らず、日本人は細部への「こだわり」が強い国民性を持っています。例えば、企業内の手続きや習慣もその一例です。「なぜこれをやる必要があるのか?」と疑問に思うような複雑なルールも多いですよね。外国人の視点では、それが「非効率的」に映ることもあるでしょう。
もちろん、すべてが悪いわけではありません。この「こだわり」が、日本の製品やサービスの高品質を支えている部分もあります。しかし、あまりにこだわりすぎて、本質を見失っているケースもあるのではないでしょうか。
トイレツアーが象徴するのは、こうした日本の文化や価値観の特異性です。普段何気なく過ごしている日常を、外部の視点で見直すこと。それによって初めて気づくことがたくさんあるはずです。
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外国人の視点から見た「改善の余地」
日本の生産性の低さが指摘される背景には、こうしたこだわり文化の弊害もあるかもしれません。「これ、必要なの?」と外から問われることで見直すべき手続きや習慣があるのではないでしょうか。
例えば、効率的な働き方を求める企業が増える中で、伝統的な儀礼や形骸化した会議のスタイルが批判されることがあります。外国人の目で見れば、「そこまでしなくてもいい」と感じることが多いのです。
一方で、日本人の美意識や配慮が、感動を呼ぶ場面も確かにあります。トイレツアーがその典型例です。過剰ともいえる「こだわり」が、実は日本の観光の魅力となっているのです。
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渋谷のトイレ巡りで見える新しい日本
この「トイレツアー」、観光としてもユニークな試みです。普通なら通り過ぎてしまうような公共トイレが、新たな観光スポットとして注目されています。日本人にとっては何気ない風景でも、外国人の目には特別に映る。そんな気づきを得るために、一度参加してみるのもいいかもしれません。
私たちが当たり前だと思っている日本の日常には、世界に誇れる「こだわり」が詰まっています。それを改めて見直す機会として、このツアーはとても魅力的です。渋谷の街歩きに、新しい視点を加えてみてはいかがでしょうか?
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