「心に余裕を持つ」とはどういうことか
1. はじめに:余裕とは単に「忙しくない」ことなのか
「心に余裕を持とう」とよく言われる。かつての私は、それを「忙しくないこと」「他人からの依頼が少ない状態」と理解していた。だが、最近になってその考えが大きく揺らいだ。実際には、どんなにタスクが山積みでも、どんなに多くの人からの依頼を受けていても、心に余裕を持つことは可能なのではないか、と考えるようになったのだ。
もしかすると、「心に余裕がある状態」とは、時間や外的要因ではなく、自分の内面の状態に依存しているのではないか。私が余裕を感じられないのは、現状の正しい認識ができていないからではないか、という仮説に行き着いた。
2. 現状認識の欠如がもたらす混乱
余裕がないとき、人は往々にして右往左往してしまう。目の前のことに追われ、無駄な行動を重ね、時間も労力も消費してしまう。しかも、そこまでしても問題は解決していないという事実が、さらに不安と焦りを生む。
このスパイラルを生む根本的な原因は、「現状を正確に把握できていないこと」ではないかと思うようになった。問題の全体像や本質が見えていないまま、行き当たりばったりに対処しようとする。その結果、心にも余裕がなくなる。逆に言えば、正しい現状認識ができれば、多少忙しくても落ち着いて対処できるのではないか。
人生は「言語化」すると動き出す
【毎日こんなに頑張っているのに、まったく前進していないのは、正しい「言語化」ができていないから】
3. 言語化こそがスタート地点
多く…