ダイナミックなプライシングの次に来るものは、ダイナミックな生産・運用なのでは?
需要と供給を調整するためにダイナミックに価格を変動させる仕組みは、ダイナミックプライシングとして、昨今では色々なサービスに適用されている。
典型例は、航空機。多くの人が遠くに旅行や仕事に行くときに飛行機のチケットを取ったことがあると思う。時期、つまり飛行機に乗る用事かあるという需要に応じて、価格がかなり違うことであろう。同じ東京・沖縄のチケットでも時期によって価格は全く違う。
そのほかにも、ホテルの価格もそうだ。繁忙期であるゴールデンウィーク、お盆、正月などは、どこもホテルの値段が爆上がりする。これも需要に対して価格をコントロールして需給のバランスを取っているとも考えられる。
ところで、価格をコントロールパラメータにする以外の方法もあるのではないかと考えている。供給量や供給品質をコントロールすることで需給を調整する方法。
見込みよりも需要が大きく、供給量を上回った時に、迅速に供給量を増やす方法である。例えば、とある電車に乗ろうとする人が想定以上に増えた時に、価格をコントロールして乗車したい人の量をコントロールするのではなく、迅速に便数を増やして、乗客を捌く方法。
こうした供給量や供給品質をコントロールするには、物理的な世界でのモノ・コトを迅速に変化させられるシステムが必要となることであろう。この点は、価格という情報を変動させることで需給を調整するダイナミックプライシングと比較しても、難しい点でもある。
しかし、昨今のデジタル化の急速な流れで、一部の領域では、…